立川高島屋S.C.
2018年に立川高島屋が百貨店区画を縮小し、ショッピングセンター化。百貨店区画は下層に集約された。
残された百貨店区画も、2023年1月31日をもって営業を終了し、今秋全館ショッピングセンターとして生まれ変わる。
全館SC化にはさまざまな理由があるが、道路を挟んで対峙する伊勢丹立川店の影響も大きい。
1995年、立川駅北口の再開発で駅前にあった高島屋は移転。逆にライバル店であった伊勢丹は2001年、移転した高島屋と駅の間に移転・増床した。
地域一番店の座を伊勢丹に奪われ、他業種との競合など、高島屋を取り巻く状況は悪化していった。
ただ、伊勢丹と比べて売場が劣っているかと言われればそうでもなく、ルイヴィトンなど、高島屋のみに出店するブランドもあった。2月以降は都心まで行かなければならなくなるブランドも多いだろう。
地下の食品売場では今川焼(※諸説あり)屋の御座候に長い行列が。御座候も都心に店舗があるが、利用客にとっては立川にあるとないとでは大きな違い。
2018年のSC化で上層階はテナント化。なかでもニトリは2フロアを使っている。
しかし、こういったテナントが家賃収入以外で高島屋と相乗効果を発揮できていたのかは正直疑問である。
百貨店に限らず、総合スーパーなどでも損益改善を目的に自営売場の縮小とテナント導入が進んでいるが、安易なテナント誘致が自営売場の改善に繋がるとは限らない。
1階では写真展が開催。立川高島屋や立川市の歴史に関する史料が多数展示されていた。
中には、移転前の旧・立川高島屋の写真も。
今秋新しく生まれ変わる立川高島屋に期待。
百貨店として約半世紀、お疲れ様でした。
撮影日 2023年1月31日